要望書

令和元年10月18日

政策提言書

紀淡連絡道路等の実現について

平素は、地域の社会資本整備に格別の御尽力と御指導を賜り、厚く御礼申し上げます。

さて、国土形成計画(全国計画)では、多様な特色を持つ広域ブロックが相互に交流・連携し、その相乗効果を発揮することにより、一極一軸型の国土構造の是正につなげていくことが目指されています。そして、そのためには、高規格幹線道路や地域高規格道路、高速鉄道などの基幹的なネットワークの整備を進めることが急務であり、長期的な視点に立ち、今後もその整備を積極的に進めていく必要があると考えています。

紀淡連絡道路については、大阪湾岸の都市をつなぐ大阪湾環状道路、関西内陸の中心都市をつなぐ関西中央環状道路、関西全体をつなぐ関西大環状道路の要をなし、また、大阪から四国、九州へとつながる四国新幹線においても紀淡海峡ルートは重要な役割を担っています。これら紀淡海峡ルートを通った基幹的な高速陸上網を整備することで、これまで関係が希薄であった都市間の交流を育成し、関西に新たな広域経済文化圏を創出することにつながり、関西全体の一体的な発展と活性化を促進させるとともに、関西国際空港と連携することで、西日本の国際化にも大きく寄与します。

また、国土強靭化基本法では、事前防災、減災、大規模自然災害等に備えた国土の全域にわたる強靭な国土づくりを推進するとされており、交通・情報通信網をはじめとするネットワークの代替性・多重性の確保を行い、災害に強い国土・地域づくりが重要であります。その意味からもこの紀淡海峡ルートは、中京圏から四国・九州圏に至る太平洋新国土軸の形成を促し、災害に強い安全安心な国土構造への転換を実現する、今世紀に不可欠な国家プロジェクトです。

私たち大阪湾ベイエリア地域に位置する大阪・兵庫・和歌山の23市町は「紀淡連絡道路実現期成同盟会」を組織し、紀淡連絡道路等の事業化に向け、積極的に促進活動を行っているところであり、次の事項について提言いたします。

  1. 紀淡連絡道路の早期実現を図ること。
  2. 地域高規格道路の候補路線である紀淡連絡道路を「計画路線」に格上げすること。
  3. 大阪都心部から紀淡海峡ルート、四国・九州へとつながる四国新幹線を整備計画路線に格上げすること。
  4. 紀淡海峡ルートの早期実現につながる技術開発や研究調査など、広域的な交通体系の調査を積極的に推進すること。
  5. 真に必要な紀淡海峡ルートを計画的に進めるため、交通基盤の整備に必要な財源を安定的に十分確保すること。

紀淡連絡道路実現期成同盟会

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